谿声山色 41 「 今須らく了ずべし 」
- 2021/07/02
- 08:05

正法眼蔵 谿声山色 41
「 今須らく了ずべし 」
このゆゑに
龍牙 ryu-ge のいはく
「.....昔生 syaku-syo に
........未だ了 ryo ぜざれば
........今須らく了ずべし
........此生 si-syo に
........累生 rui-syo の身を度取 do-syu せよ
........古仏も未だ悟らざれば
........今者 kon-zya に同じく
........悟り了れば今人も即ち古人なり.....................」
( それゆえ
( 龍牙 ryu-ge 居遁 ko-don 禅師 [ 835~923 ] は
( 次のように述べたのです
[ これまでの生に
[ 尽くされてない生
[ 燃焼されず
[ 繰り越されてる、生があります
[ 本来それらは
[ その時、生を全うし
[ 火となり光となって
[ その故郷である仏界へ帰るはずでした
[ 私達が今に感じる
[ 思考感情意志や体感、五感すら
[ それらはみな、その繰り越しの生です
[ 静かに坐し
[ 手足を伸ばして
[ 坐の十字架という
[ 「 焚火台 」 を設け
[ 息を吹き込み風を送り、火を起こすのです
[ 古仏方も初めは
[ 多くの繰り返しの生を持っていました
[ それらを故郷
[ 仏界へ帰すのが
[ 私達今生の使命なのです
.