谿声山色 30 「 究尽 gu-zin なきにあらず 」
- 2021/06/14
- 05:16
正法眼蔵 谿声山色 30
「 究尽 gu-zin なきにあらず 」

おほよそ初心の情量は
仏道をはからふことあたはず
測量 siki-ryo すといへども
あたらざるなり
初心に測量せずといへども
究竟 ku-kyo に究尽 gu-zin なきにあらず
( 初めて坐した時
( すぐ、その意味が
( 理解出来るわけではありません
( だからと言って
( ずっとそうではありません
.
徹地の堂奥 do-o は
初心の浅識にあらず
ただまさに先聖の道を
ふまんことを行履 an-ri すべし
このとき、尋師 zin-si 訪道 ho-do するに
梯山 tei-zan 航海あるなり
( 今生この身体を掌握する
( もって一塔を建てる
( その意味は
( すぐには理解出来ません
( 先人は幾十年に渡り
( 静かに坐します
( そして師を尋ね道を尋ね
( 山を越え海を渡って行ったのです
.