谿声山色 27 「 ほゆるいぬをわづらふことなかれ 」
- 2021/06/09
- 06:01
正法眼蔵 谿声山色 27
「 ほゆるいぬをわづらふことなかれ 」

かくのごとくの道理
仏法の力量の究竟 ku-kyo せざるにはあらず
良人をほゆるいぬありとしるべし
ほゆるいぬをわづらふことなかれ
うらむることなかれ
引導の発願 hotu-gan すべし
( いろんな人がいる
( これは仏道に至る至らない
( 以前の話しで
( 良人に吠える犬がいます
( それを怨んでも始まらない
( むしろそれらが
( 自らが自らを律するよう導くべきです
汝は是れ畜生
菩提心 bodai-sin を発 o こせ
と施設 se-setu すべし
先哲いはく
これはこれ人面 nin-men 畜生なり
又 帰依供養する魔類もあるべきなり
( これは畜生心である
( この畜生心に自分で引導を渡す
( そのように導く
( 畜生心が人の顔を乗っ取ってるからです
( その一方で、やっかいなのは
( 仏に帰依し供養する魔の類です
前仏いはく
不親近 hu・sin-gon
国王、王子、大臣、官長
婆羅門 baramon 、居士 kozi
まことに仏道を学習せん人
わすれざるべき行儀 gyo-gi なり
菩薩初学の功徳
すすむるにしたがうてかさなるべし
( 釈尊は述べられた
( 国王、王子、大臣、官長
( バラモン、居士
( それらに近づいてはいけない
( それが仏道を学ぶ人の流儀だと
( そうして、初心の種が
( 仏道の火花へ育ってゆく
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