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谿声山色 17  「 菩提心 bodai-sin 」




正法眼蔵 谿声山色  17

「 菩提心 bodai-sin 」



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祖宗 so-syu 師資 si-si
かくのごとく相承 so-zyo して
ひさしくなりぬ
菩提心 bodai-sin は
むかしのゆめをとくがごとし

 ( 今生の身をもって
 ( 一塔記念碑を建てる
 ( この行をもって仏道とする
 ( これが長く伝わって来ました
 ( しかしこの行を尊ぶ心は
 ( 昔話しのように
 ( 遠いものになったのです


あはれむべし、宝山にうまれながら
宝財をしらず、宝財をみず
いはんや法財をえんや

 ( このような尊い法があるのに
 ( この法に出会えず
 ( この法の価値を明かせない
 ( それは哀れとも言えます


もし菩提心をおこしてのち
六趣 roku-syu 四生 si-syo に
輪転すといへども、その輪転の因縁
みな菩提の行願 zyo-gan となるなり

 ( 今生の身をもって
 ( 一塔記念碑を建てよう
 ( そう思えたなら
 ( 苦界は何ら変わらないとしても
 ( 千年二千年先の
 ( 新しい世界を構築する
 ( その礎となるのです


しかあれば、従来の光陰 ko-in は
たとひむなしくすごすといふとも
今生 kon-zyo のいまだ
すぎざるあひだに
いそぎて発願 hotu-gan すべし

 ( 今まで空しく過ごして来たとしても
 ( まだ今生が終わらない間に
 ( 今生の身をもって
 ( 一塔記念碑を建てよう
 ( そう願うべきです


ねがはくは、われと一切衆生と
今生より乃至 nai-si 生生をつくして
正法をきくことあらん
きくことあらんとき
正法を疑著 gi-zyaku せじ
不信なるべからず

 ( 願わくは、私とすべて生は
 ( 今生からこの生を尽くし
 ( この身をもって
 ( 一塔記念碑・仏塔を建てよう
 ( この行を始めたなら
 ( この行を疑わず邁進しよう


まさに正法にあはんとき
世法をすてて
仏法を受持 zyu-zi せん
つひに大地有情 u-zyo ともに
成道 zyo-do することをえん

 ( この身をもって
 ( 一塔記念碑・仏塔を建てよう
 ( そのように始めたなら
 ( この身に由来する
 ( 喜怒哀楽から離れ
 ( この行を堅固に保つべきです
 ( 遂には、この行の成果が
 ( 新しい世界が構築される
 ( その礎となるでしょう


かくのごとく発願せば
おのづから正発心 syo-hosin の因縁ならん
この心術、懈惓 ke-gen することなかれ

 ( このように願うなら
 ( おのずと無理のない心境が
 ( 構築されて行くでしょう
 ( この成り行きは数式のように明確で
 ( 揺るぎのないものなのです







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プロフィール

佐々木正巳

Author:佐々木正巳
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「国際交流のための坐禅会」

(ご希望に合わせ随時開催・参加費無料)

2006 東京国立博物館(上野) にて開催
2006~2015 仙台国際センターにて毎月開催
2022 ~  仙台 国見にて随時開催



かつて馬祖 baso の会 e に参じてとふ
「 如何是仏 nyoga-zebutu 」と
馬祖いはく
「 即心是仏 sokusin-zebutu 」と
法常このことばをききて
言下大悟 gonka-taigo す




法常禅師 Ho-zyo zenzi が
馬祖 baso 禅師の坐禅道場で
静かにお坐りになられてる
傍目にそのお姿は、静止してて
水面静まりけり、死人のように見えます
その死んだ水面に、天地が語りかけます
陽光星辰は一瞬も滞らず、その歌を奏でます

法常禅師はある時
馬祖禅師にご質問なされた
「 仏とは、どのようなものですか 」

馬祖禅師が答えます
「 坐禅においては、心が仏となります 」






宮城県仙台市青葉区国見5-6-18
( 5-6-18 kunimi Aobaku Senndai )


仙台にお越しの折は
気軽にお寄り下さいませ

ご連絡先はコチラでした!
090-7325-5711



師 沼田 勇 先生 



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文章を通しての師

Rudolf Steiner 先生
Kōdō Sawaki
沢木 興道 老師 ( 曹洞宗 )










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