谿声山色 4 「 谿水 kei-sui の夜流 ya-ryu する声 」
- 2021/04/19
- 06:45
正法眼蔵 谿声山色 4
「 谿水 kei-sui の夜流 ya-ryu する声 」
あるとき、廬山 ro-zan にいたれりし
ちなみに、谿水 kei-sui の
夜流 ya-ryu する声をきくに悟道す
偈 ge をつくりて常総 zyo-so 禅師に呈するにいはく
( あるとき、蘇東坡
( [ 東坡居士 1037 - 1101 ] は
( 江西省廬山を旅します
( 夜半、一人坐してると
( 宿の外を流れる渓流の音が
( 耳へ入って来ました
( 東坡居士は、この時の様子を偈 ge にまとめ
( 師である常総禅師に呈上します

「 。。谿声 kei-sei 便 sunawa ち
。。。。是れ広長舌 ko-tyo-zetu
。。。。山色 san-siki 清浄身 syo-zyo-sin に非ざること無し
。。。。夜来 ya-rai 八万四千の偈
。。。。他日 tazitu 如何 ikan が人に挙似 ko-zi せん。。」
( 一人静かに坐す時
( 心を外へ向けずとも
( 渓流の音が、私の耳へお訪れました
( 谿声山色は、谿声山色の方から
( 私の耳や目にやって来ました
( 「 如来 」 来る如し
( 聴力視力を耳に止める
( 目に、止めるからこそ
( 谿声山色は
( 夜来 ya-rai 八万四千偈として
( 向こうからやって来た
( 自然そのものが
( 清浄身 syo-zyo-sin として語りだした
( 聴力視力を
( 耳に止める、目に止める
( 聴力視力を身体の外へ出さない
( あれこれなリサーチを休む
( これは
( 傾聴発見をして世界を
( 構築してゆく事に馴れてしまったものには
( 説明しずらい心身のあり様です
この偈を総禅師に呈するに
総禅師 然之 nen-si す
総は照覚 syo-gaku 常総 zyo-so 禅師なり、
総は黄龍 o-ryu 慧南 enan 禅師の法嗣 ha-su なり
南は慈明 zi-myo 楚円 so-en 禅師の法嗣なり
( 蘇東坡
( [ 東坡居士 1037 - 1101 ] は
( この偈を総禅師に呈上します
( 総禅師は、頷かれました
( 総禅師は、照覚常総禅師のことで
( 黄龍慧南禅師の法を継いだ人です
( 慧南禅師は慈明楚円禅師の法を継いだ人です
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