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行 持  下  「 頭陀 zu-da 」




正法眼蔵 行 持  下
 「 頭陀 zu-da 」

福州 玄沙 gen-sya 宗一大師
法名は師備 shi-bi
福州 閩県 min-ken の人也
姓は謝氏 sya-si なり
幼年より垂釣 shi-tyu をこのむ
小艇 ko-bune を
南台江 nandai-ko にうかめて
もろもろの漁者になれきたる

 ( 福州の玄沙宗一大師
 ( 出家の名を師備
 ( 玄沙師備禅師 「835-908」 は
 ( 福州 閩県 min-ken の方です
 ( 俗姓は謝 sya
 ( 幼年から釣りを好み
 ( 小舟を南台江に浮かべて
 ( 漁師に慣れ親しんでいました


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唐の咸通 kan-tu のはじめ
年甫 nen-po 三十なり
たちまちに出塵 syutu-zin をねがふ
すなはち釣舟をすてて
芙蓉山霊訓禅師に投じて落髪す
予章開元寺
道玄律師に具足戒をうく

 ( 唐の咸通年間の初め
 ( 三十歳になると
 ( 急に出家を願い求めました
 ( そこで釣舟を捨てて
 ( 芙蓉山の霊訓禅師のもとに
 ( 身を寄せて髪を落とし
 ( 予章 開元寺の道玄律師について
 ( 出家の具足戒を受けました


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布衲芒履 hu-no mo-ri なり
食は、わずかに気を接 tu ぐ
常に終日宴坐 en-za す
衆、皆 これを異なりとす

 ( 木綿の衣に、わら草履を履き
 ( 食は、ほんのわずかでした
 ( 終日、坐禅をなされていました
 ( ずば抜けた修行者と
 ( 皆が認めていました


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雪峰義存 se-po gi-son と
もと法門の昆仲 kon-tyu なり
しかも親近sin-gon すること
師資 si-si のごとし
雪峰、その苦行を以て
呼んで頭陀 zu-da と為す

 ( 玄沙師備禅師と
 ( 雪峰義存禅師 「822-908」 は
 ( 同じ門下の弟子兄弟でしたが
 ( 師弟のように親しい仲でした
 ( 雪峰禅師は
 ( 玄沙師備禅師の行を
 ( 「 頭陀 zu-da 」 小欲の行と呼びました


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一日、雪峰問て曰く
「 阿那箇 a-nako か是 kore 備頭陀 bi-zuda 」
師、対 kota へて曰く
「 終 tui に敢 ae て人を誑 tabura かさず 」

 ( ある日、雪峰禅師が問います
 ( 小欲を整えておられるのは、なにゆえですか
 ( 玄沙師備禅師が答えられます
 ( 自身を惑わさない
 ( そう自心を指導しています






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