行 持 下 「 報謝すべし 」
- 2020/11/07
- 06:14
正法眼蔵 行 持 下
「 報謝すべし 」
今日われら正法を
見聞するたぐひとなれり
祖の恩かならず報謝すべし
その報謝は
余外の法はあたるべからず
身命も不足なるべし
国城もおもきにあらず
( 今日、私達は
( 正法見聞の一人となれました
( この祖師方の恩に
( 応えなければなりません
( その応えは
( 面壁坐禅に他なりません
( 身命で報いる事でもなく
( 国城を創ることでもありません

( 退路を断つ
( と言う言葉があります
( 二祖慧可大師の
( 「 慧可断臂 eka-danpi 」
( この強烈なイメージ
( それは、退路に止まらず
( 前路退路・右路左路・上路下路
( 六路が断ち切られる感じです

( 達磨大師が
( 中国に赴いた
( そのわけの確認です
( 「 救迷情 」 がその主旨でした
( そして具体的方法として
( 「 面壁坐禅 」 を示されます
( そして、面壁坐禅が何ゆえ
( 救迷情となるかの手がかり
( それを二祖慧可大師が示されます
( 「 慧可断臂 eka-danpi 」
( と言う強烈なイメージです

( 「 慧可断臂 eka-danpi 」
( この強烈なイメージは
( 前路退路・右路左路・上路下路
( 六路が断たれたよう
( 身体が奪われたよう作用します
( しかし、これをシミュレーションしても
( 実際どうでしょう?
( 別に何も変わりません 「 別に?」 です

( 日常日々の災難に
( パワフルな方の愚痴があります
( 巻き込まれてしまいます
( 怒り・恨み・つらみが伝播します
( ここで、シミュレーションです
( 前路退路・右路左路・上路下路
( 六路を断って、そんなキャラで
( これを受けると、どうでしょうか
( 不思議です、巻き込まれません
( これは実験出来ます

( パワフルな方の愚痴を
( つばとぶ距離?で拝聴しても
( 影響を受けない、むしろその方が
( 述べてる間に冷静になられる
( このシステムチャートって
( どうなってるんでしょう

( 「 慧可断臂 eka-danpi 」
( この強烈なイメージで
( 六路を断っても自分自身は
( あまり変わった感じはしません
( 「 別に?」 です
( しかしこのイメージは強烈なので
( 侵入して来た
( 怒り・恨み・つらみも
( 六路を断たれ「 別に?」 となる

( 釈尊仏法の神髄
( それは面壁坐禅にあり
( まったく ??? です
( しかし、十字を切って坐し
( そしてその十字を断つと
( 侵入して来た怒り恨みつらみが
( こちらを巻き込むのではなく
( 逆に「 慧可断臂 eka-danpi 」に
( 巻き込まれて六路を断たれ
( 別に!と成仏し我に帰ります

( 「 祖の恩かならず報謝すべし 」
( 何故そんなお話しになるのか
( それは面壁坐禅
( 「 慧可断臂 eka-danpi 」の教訓が
( 修行者にとって意味があるのではなく
( [ 実際、だから?別に?です ]
( 意味をなすのは
( 触れ合うすべてに対してでしょうか

( 伝播し死すことのない
( 怒り恨みつらみ
( その裏返しな過度な欲望
( 人を救うと言うより
( 怒り恨みつらみ
( その裏返しな過度な欲望
( 「 そのもの 」 を救わねばならない
( 祖師方がまったく違う地平から
( 現実を見ておられた、そう察せられます
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