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行 持 「 貴賤を知る 」




正法眼蔵 行 持  下
 「 貴賤を知る 」


諸侯と帝者と
その儀ことなるべし
その礼も軽重あれども
わきまへしらず

 ( 諸侯に対する礼法と
 ( 王に対する礼法では
 ( その礼法が異なります
 ( 礼法にも軽重があります
 ( この事は知られていません



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自己の貴賤をしらざれば
自己を保任せず
自己を保任せざれば
自己の貴賤もともあきらむべきなり

 ( 己の貴賤を知れば
 ( 己を保つことが出来ます
 ( 己を保つことが出来なければ
 ( まず己の貴賤を明らかにすべきです



20200914SS00002.png

 ( 自分はつまらない存在だ
 ( そんな自虐的なお話し
 ( なわけないです
 ( それでも 「 貴賤を明らかにする 」
 ( とは、どういうことでしょうか



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 ( 貴賤を 「 明暗 」 に置き換えます
 ( 水墨画・墨絵のように
 ( 絶妙なコントラスト・明暗差があると
 ( まるで生きてるように
 ( その絵が立ち上がって来ます



20200914SS00004.png

 ( 貴賤を 「 大小 」 に置き換えます
 ( 自分を中心として
 ( 土星までの距離に面がある
 ( 巨大な球体をイメージします
 ( 自分は、中心にある 0.1mm の球体
 ( このコントラストは全体で見ると
 ( 生きた実体のように現れます

 ( なんかマジックみたいなお話しです
 ( 雪舟の水墨画は単なる白黒の絵ですが
 ( 実物は ド迫力に似ています



20200914SS00005.png

 ( 道元禅師の 「 貴賤を知る 」 は
 ( 貴と賤を別々に見るのでなく
 ( 二つを一目に見ると、どうか
 ( その落差の中にとんでもない
 ( ダイナミックさが立ち現れて来る
 ( それを述べられています




20200914SS00006.png

 ( 自分はつまらないものだ
 ( これと
 ( 世界には、とてつもないものが存在する
 ( これを同時に感受すると
 ( 貴がどうとか、賤がどうとか
 ( それらが姿を消し、想定を超える
 ( ダイナミックさが己を開示します
 ( これこそが達磨大師の
 ( 坐禅の仕様書と言えるでしょう









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佐々木正巳

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