行 持 73 )
翌日に上堂して
衆にしめしていはく
楊岐 yogi はじめて住す
屋壁おろそかなり
満牀に尽く雪の珍珠をちらす
うなじを縮却して暗に嗟嘘す
かえっておもふ
古人樹下に居せしことを

( 修築の話しがあった翌日
( 白雲守端禅師は述べられました
( はじめて楊岐山に来た時
( 屋根や壁はぼろぼろで
( 屋内なのに雪が舞っていました
( 悄然とため息がでたものです
( しかし古を思うと
( 祖師方は
( このような寒林荒野の片隅にこそ
( 一柱の記念碑(坐禅)を建てられたと
( しみじみと思ったものです
.