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行 持  「 古来の勝躅 」




行 持   72 )


古往の聖人
おほく樹下露地に経行す
古来の勝躅 syotyoku なり、履空の玄風なり

 ( 白雲守端禅師は続けて
 ( 聖人方のおおくは
 ( 樹の下や露地で御修行なされました
 ( 古の優れた事跡と言えます
 ( 身体に埋没することなく
 ( 身体から離れ、かつそばで尊ぶと言う
 ( 空の玄風のなせるわざです

なんだち出家学道する
做手脚 sa syu kyaku なほ
いまだおだやかならず
わづかにこれ四五十歳なり
たれかいたづらなるいとまありて
豊屋をこととせん
ついに不従なり

 ( 出家弁道に励まれていますが
 ( まだ手足の振る舞いは荒く
 ( 穏やかになっていません
 ( 修行出来る年月は
 ( わずかに四五十年
 ( その貴重な時間を
 ( 豊屋で過ごす暇がどこにありましょう
 ( 白雲守端禅師はそう述べられ
 ( 坐禅堂修築を
 ( ついに御認めにはなりませんでした



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 [ この一節から
 [ 白雲守端禅師が狂信的な
 [ ブラック指導者ではなかったと
 [ よく伝わってきます
 [ 修行する僧達をよく見ておられた

 [ 手足の振る舞いが
 [ いまだ穏やかならず
 [ これにはどんな意味があるでしょう

 [ 劣悪な環境で坐禅する
 [ その事に意味はなく
 [ 坐禅に身体を捧げ
 [ これまでのような身体との関係
 [ ガチガチな関係を解く事に
 [ 坐禅の意味があると言えます

 [ 愛憎がちに組んだ二人
 [ 賢人がそれを見て
 [ 適度な距離に修正しようとしてる
 [ そのようにも見えます
 [ そう見ますと、このテーマは
 [ 千年前の奇事ではなく
 [ 今ここ、どこにでも息づく
 [ 見逃せないテーマだと気付かされます




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佐々木正巳

Author:佐々木正巳
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