行 持 「 任 他 」
- 2020/07/25
- 14:19
行 持 67 )
あるとき、馬祖
ことさら僧をつかはしてとはしむ
「 和尚そのかみ馬祖を参見せしに
得何道理、便住此山なる 」
師いはく
「 馬祖われにむかひていふ
即心是仏、すなはちこの山に住す 」
僧いはく
「 近日、仏法また別なり 」
師いはく
「 作麽生、別なる 」
僧いはく
「 馬祖いはく、非心非仏とあり 」
師いはく
「 這老漢、ひとを惑乱すること
了期あるべからず
任他非心非仏、我祗管即心是仏 」
この道をもちて馬祖に挙似す
馬祖いはく 「 梅子熟也 」

あるとき、馬祖道一禅師は
法常禅師に僧を遣わしました
その修行の推移を見守っていたからです
僧は、法常禅師に問います
「 以前馬祖道一禅師のもとで
坐禅修行をなされたと聞いています
どのような道理を得て
この山にお住まいなのですか 」
法常禅師はお答えられました
「 即心是仏
馬祖道一禅師はそう述べられました
この道理を得て、この山に住んでいます 」
僧はこれを受けて
「 しかし最新の研究結果では
即心是仏ではないとされています 」
法常禅師は問います
「 どのように変わったのですか 」
僧が答えます
「 今は、非心非仏となっています 」
法常禅師は御答えられました
「 老漢も、お人がわるい
それなら非心非仏は
他の人に任せましましょう
私は、即心是仏に
ひたすらつつしみ仕えます 」
これを聞いて
馬祖道一禅師は述べられました
「 梅の実は、熟された 。」
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