FC2ブログ

記事一覧

行 持  「 三十余年 」



行 持   60 )


坐禅弁道すること三十余年なり
人事たえて見聞せず、年暦おほよそおぼえず
四山青又黄のみをみる
おもひやるは、あはれむべき風霜なり

 ( 法常禅師は
 ( 大梅山の草庵にて
 ( 三十年以上に余り
 ( 坐禅を中心とする生活をなされた
 ( 世間との交流はなく
 ( 年暦すら分からなくなりましたが
 ( みずみずしい新緑と
 ( 紅葉千色織りなす幾星辰の中
 ( 法常禅師は、しみじみと
 ( その光・その音を聞いておられた
 ( そのように察せられます



20200723SS00002.png




 [ 親族、師や友人
 [ 大事な人をなくす事は
 [ 言葉には表せない悲しみです
 [ 自分自身においても
 [ 老いて身体の自由を失い
 [ そして死すのみ
 [ あまり楽しい事には思えません

 [ この同じ死が
 [ 法常禅師においては
 [ まったく別の働きをもたらします
 [ 法常禅師は御元気なのに
 [ その御身体を
 [ 死の十字架 ( 坐禅 ) に供します
 [ そしてその先には
 [ 百鬼灼熱の死の暗黒が
 [ 展開したでしょうか

 [ 法常禅師の場合
 [ 推移はまった逆です
 [ 何気ない木々
 [ 普通の空の陰影 それが
 [ なんて美しいんだ ・・
 [ まるで神仏の化身のよう
 [ そのように草木水鏡が
 [ 本当の姿を開示したのです
 
 [ 同じ死から
 [ 法常禅師は
 [ まったく別の働きを導いたのです







.

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐々木正巳

Author:佐々木正巳
青葉坐禅堂



宮城県仙台市青葉区国見5-6-18
( 5-6-18 kunimi Aobaku Senndai )

090-7325-5711 佐々木正巳 まで










.

最新記事

カテゴリ