行 持 「 上古龍象 」
- 2020/07/15
- 12:01
行 持 44 )
四十年のあひだ
世財をたくはへず常住に米穀なし
あるいは栗子、椎子をひろうて食物にあつ
あるいは旋転飯食す
まことに上古龍象の家風なり
恋慕すべき操行なり

[ 趙州従諗禅師は
[ 六十一歳より二十年間
[ その身を威儀坐禅に供します
[ その後八十歳から百二十歳まで
[ 趙州観音院に住し後進の指導にあたりました
[ 禅師はその四十年の間
[ 「 畜え 」 という事をなさりませんでした
[ 観音院に米の蓄えはなく
[ 栗や椎の実を食したり
[ あるものを皆で順番に食しました
[ まことに優れた日々の生活であり
[ 尊き身の処し方です
( 死を迎えた時、心身とも平安冷静であったら
( その時受ける印象は
( 心魂が身体へ入っていけない
( 自分がその中にあってこその身体だったのに
( 自分と身体が引き離されたよう
( 深い悲しみを感じるかも知れません
( この身を神仏社 yasiro の建材に供す
( この威儀坐禅の行持は
( 同じように自分とその身が離された
( 深い悲しみを感じるかも知れません
( しかし、離された身体は
( 暁の薄明かりを受ける器となります
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