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行 持 「 新州の樵夫なり 」



行 持   27 )


六祖は新州の樵夫なり
有識と称しがたし
いとけなくして父を喪す
老母に養育せられて長ぜり
樵夫の業を養母の活計とす
十字の街頭にして一句の聞経よりのち
たちまちに老母をすてて大法をたづぬ

これ奇代の大器なり、抜群の弁道なり
断臂たとひ容易なりとも
この割愛は大難なるべし
この棄恩はかろかるべからず




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禅宗で六祖と呼ばれている
大鑑慧能(Daikan eno)禅師
仏道参入の前は
新州で樵(きこり)をなさってた
学問との縁は、なかったと言えます
幼くして父を喪い、老母に養育されて
お育ちになられた

そして樵をなされて母を養い
生計を立てておられた
ある日、街の十字路にて
経文の一句を耳にされた
たちまち老母を捨て
大法を探す旅に出られた

この方はまれな大器であり
抜群の求道者と言われています
雪中断臂の故事にある
中国禅宗の二祖慧可大師が
達磨大師に弟子入りをゆるしてもらうため
自らの臂を断ったことも重いですが
母との情愛を断ち切り、
求道の旅に出られたことは
とても深刻な成り行きと言えます


八十歳から
出家学道を志した脇( Kyou )尊者、
このような行動をなされた
六祖慧能( eno )禅師、
このような方々の外見上の人生は
その深相の表層ヴェールかも知れません


歴史上の人物も
身近な家族友人もそして自分自身も
前世・前々世・前々々世からの
長い文脈の中から理解しなければ
何故そうなのか、そうするのか
それは理解出来ないのかも知れません






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プロフィール

佐々木正巳

Author:佐々木正巳
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「国際交流のための坐禅会」

(ご希望に合わせ随時開催・参加費無料)

2006 東京国立博物館(上野) にて開催
2006~2015 仙台国際センターにて毎月開催
2022 ~  仙台 国見にて随時開催



かつて馬祖 baso の会 e に参じてとふ
「 如何是仏 nyoga-zebutu 」と
馬祖いはく
「 即心是仏 sokusin-zebutu 」と
法常このことばをききて
言下大悟 gonka-taigo す




法常禅師 Ho-zyo zenzi が
馬祖 baso 禅師の坐禅道場で
静かにお坐りになられてる
傍目にそのお姿は、静止してて
水面静まりけり、死人のように見えます
その死んだ水面に、天地が語りかけます
陽光星辰は一瞬も滞らず、その歌を奏でます

法常禅師はある時
馬祖禅師にご質問なされた
「 仏とは、どのようなものですか 」

馬祖禅師が答えます
「 坐禅においては、心が仏となります 」






宮城県仙台市青葉区国見5-6-18
( 5-6-18 kunimi Aobaku Senndai )


仙台にお越しの折は
気軽にお寄り下さいませ

ご連絡先はコチラでした!
090-7325-5711



師 沼田 勇 先生 



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文章を通しての師

Rudolf Steiner 先生
Kōdō Sawaki
沢木 興道 老師 ( 曹洞宗 )










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