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行 持  「 せめて曰く 」



行 持   17 )



脇尊者、
生年八十にして
捨家染衣せんとす

城中の少年
すなわちこれをせめて曰く


「愚夫朽老なり
 ひとえに何ぞ浅智なる
 夫れ出家は、二業有り
 一にはすなわち習定
 二にはすなわち誦経なり
 いま衰耄せり、進取する所無けん
 みだりに清流にあとし
 いたずらに飽食することを知らんのみ」


時に脇尊者
諸々の譏議を聞いて
因みに時の人に謝して
しかも自ら誓って曰く

我 もし
三蔵の理を通ぜず
三界の欲を断ぜず六神通を得ず
八解脱具せずば、終に脇を以て席につけじ



2020年05月29日01




きょう尊者は
八十歳から捨家ご修行を始められた
周りの反応はと言うと
おいぼれお爺さん
その御年で坐禅勉学始められて
今更どうにもならんでしょう
そんな冷たいものだった
大いなる無駄だと

きょう尊者の
それに対する反応はと言うと
確かにその通りです
と、常識的リアクション
そして、無理を通す以上
仏道により進化進展を遂げぬうちは
もう横になって休む事はしません

これは、意地っぱりなのか
負けず嫌いなのか
非難に対する対抗処置が
「 ならばもう横になりません 」

きょう尊者の切り返し
それもさることながら
否定した周りの人はそれを聞いて
どう感じたでしょうか

自殺ほう助とまでは
行かないまでも否定した人達も
きょう尊者の
横にならずの求道生活に
心象の深みにおいて同参する事に
なったはずです








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