この身を十字にかける 2
- 2020/05/20
- 09:09
こちらの文章は
筋肉学( 運動生理学 )の石井直方さんの
筋肉の特性を示すレポートでした。
-----------------------------
筋肉は(筋肉の)中心方向へ
直線的にしか縮まない
筋肉は直線的な力を
なおかつ、その中心方向に向かって
発揮することしかできません
反対方向、つまり
中心から外側に向かって
力を出す筋肉もあるのではないか
と誤解している人も
いるかもしれませんが
力のベクトルは
あくまでも中心方向へだけ
筋肉が自ら外に向かって
伸びるということは絶対にありません

中心方向にしか
縮めないということは
いったん縮み切ってしまったら
力の発揮はおしまいになります
しかし、それでは困ってしまいます
それぞれの筋肉は
必ず自分を伸ばしてくれる
パートナーをもっています
それが拮抗筋であり
例えば
上腕二頭筋に対する上腕三頭筋
大腿四頭筋に対するハムストリングスです
筋力トレーニングのような
特殊な運動の場合は
重力やバーベルなどの負荷が
筋肉を伸ばす役割をしているので
拮抗筋はほとんど働いていません
ですが、日常生活や
スポーツなどの場合は
拮抗筋がしっかり働かないと
筋肉が縮みっ放しになってしまいます
-----------石井直方 ( 東京大学・教授 )
-----------------------------