坐禅箴 「 不逢一人 」
- 2020/01/13
- 13:24
坐禅箴 31)
曾無已曾なり、已曾は現成なり
しかあればすなはち
曾無分別は、不逢一人なり

正法眼蔵第十二巻は、「坐禅箴(Zazen Sin)」 でした
ロシアのピアニスト
ヴァレリー・アファナシエフさんの言葉
「 音楽は,静寂の中から生まれ
静寂の中へ帰って行く 」
この言葉を
「 音楽は、静寂の中へ帰って行き
静寂の中から生まれて来る 」
こう置き換えると
宏智禅師の 「 坐禅箴 」 の音楽世界、立ち現れるような
曾て( katute ) あったものが静寂へ帰り
そこから音楽が立ち現れる、新たな音の現成を知る事が出来る
只、宏智禅師は音楽家にあらず
ましてや思想家でもありません、坐禅を宗とする禅僧です
アファナシエフさんは
ピアノの弦を通して、静寂と生成の秘密を開示なされる
宏智禅師は
息が背筋を Down / Up する、その威儀形成の中に
静寂と生成の秘密を開示なされる
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