弁道話 「 仏中に世法なき 」
- 2018/12/13
- 11:54

ここをもて
むかしいまをたづぬるに
その証これおほし
しばらく代宗,順宗の
帝位にして万機いとしげかりし
坐禅弁道して仏祖の大道を会通す
李相国、防相国ともに
輔佐の臣位にはんべりて
一天の股肱たりし
坐禅辨道して仏祖の大道に証入す
ただこれ、こころざしのありなしによるべし
身の在家出家にはかかはらじ。
又ふかく
ことの殊劣をわきまふる人
おのづから信ずることあり
いはんや世務は
仏法をさゆとおもへるものは
ただ世中に仏法なし
とのみしりて
仏中に世法なきこと
をいまだしらざるなり
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正法眼蔵 「 弁道話 」 53 )
中国の皇帝やその臣下が
坐禅をなさってた
中国にもそんな時代があったと
このレポートから推測されます
春になれば新緑灯りし
季節を動かすことあたわず
が如くで
時代の変異も動かしがたし
また次にそのよな時代が
巡り来ることもありなん
でしょうか
忙しいから神妙坐禅など出来ない
と言う思考スキームやのうて
忙しいからこそ
いよいよもって坐禅を研鑽研究せんと
でしょうか
「 仏中に世法なき 」
印象の消化力は増す事ができる
印象の消化力が増せば
多忙にあって
次々多忙を消化していける
「 仏中に世法なき 」
=「 坐中に多忙なし 」
はいっ、忙しいゆえの坐禅研究ですね 。
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