行 持 下 「 日食粥一杯 」
- 2020/12/28
- 09:58

正法眼蔵 行 持 下 「 日食粥一杯 」米湯 bei-to の法味つたはれり芙蓉山に庵せしに道俗の川湊 sen-so するもの僅 ooyoso 数百人なり日食粥一杯なるゆえにおほく引去 in-ko す師ちかふて赴斉 hu-sai せず ( 芙蓉道楷禅師 1042 ~ 1118 の ( 質素な宗風は世に伝わり ( 修行者が数百人も集まります ( とは言え、一日一食お粥一杯 ( その多くは去らざるをえません ( また、在家の方が ( 食を布施しようとし...
行 持 下 「 師つゐに不受なり 」
- 2020/12/25
- 11:58

正法眼蔵 行 持 下 「 師つゐに不受なり 」芙蓉山 huyo-zan の楷祖 kaiso もはら行持見成の本源なり国主より定照禅師号ならびに紫袍 si-ho をたまふに祖うけず、修表具辞す国主とがめあれども師つゐに不受なり ( 芙蓉山の ( 道楷 do-kai 禅師 1042 ~ 1118 は ( 坐の十字架を第一義とする ( そのお見本を示された方です ( 国主から 「 定照禅師 」 という号や ( 「 紫衣 」 の申し出を受けましたが ( 道...
行 持 下 「 三年の功夫 」
- 2020/12/24
- 08:46

正法眼蔵 行 持 下 「 三年の功夫 」のちに仰山 gyo-san きたり侍奉 zi-bu す仰山もとは百丈先師のところにして問十答百の鶖子 syu-si なりといへども潙山に参侍して、さらに看牛 kan-gyu 三年の功夫となる近来は断絶し、見聞することなき行持なり三年の看牛、よく道得を人にもとめざらしむ ( その後 ( 仰山禅師が来られ ( 潙山禅師を手本として ( 坐禅を組まれます ( 仰山禅師はそれまで ( 亡き師 百丈禅師...
行 持 下 「 道力化功 」
- 2020/12/23
- 07:15

正法眼蔵 行 持 下 「 道力化功 」この潙山の行持の道力化功によりて風輪うごかず、世界やぶれず天衆の宮殿おだいかなり人間の国土も保持せるなり潙山の遠孫にあらざれども潙山は祖宗なるべし ( 潙山禅師は厳境の中 ( 坐の十字架を建てられた ( この事実は ( その時間空間の中 ( なされた行為ですが ( その時空を超えて ( 世界に刻印されています ( 私達が思いをはせるなら ( 同じ坐をなす時 ( ...
行 持 下 「 目前の、いまのごとく 」
- 2020/12/22
- 08:50

正法眼蔵 行 持 下 「 目前の、いまのごとく 」かくのごとく行持しきたれりし道得を見聞す身をやすくしてきくべきにあらざれども行持の勤労すべき報謝をしらざればたやすくきくといふともこころあらん晩学いかでかそのかみの潙山を目前のいまのごとくおもひやりてあはれまざらん ( 潙山禅師が ( 坐の十字架を厳しい場所で ( 建てられたと言う事を ( 私達は知ることが出来ます ( 身を正して聞くだけでなく ( ...
行 持 下 「 山中の嶮岨 」
- 2020/12/21
- 10:07

正法眼蔵 行 持 下 「 山中の嶮岨 」あはれんべし正法伝持の嫡祖 teki-soいくばくか山中の嶮岨 ken-so にわづらふ潙山 i-san をつたへきくには池あり、水あり、こほりかさなりきりかさなるらん人物の堪忍 kan-nin すべき幽棲 yu-sei にあらざれども仏道と玄奧と、化成することあらたなり ( 潙山禅師は ( 険しい山中にあって ( 正法の坐を護持されます ( 潙山という山は ( 池水多く、氷が重なり ( 霧が立ち込...
行 持 下 「 活計 ka-kei なり 」
- 2020/12/18
- 11:31

正法眼蔵 行 持 下 「 活計 ka-kei なり 」命をかろくし法をおもくする行持にあらずばしかあるべからざる活計 ka-kei なり薙草 ti-so すみやかならず土木いとなまず、ただ行持修練し辨道功夫 ben-do ku-hu あるのみなり ( 命を軽くして、法をおもんじる ( 既命を断裁して、新命を創造する ( 垂直一路の坐禅の活計です ( 草刈りや山門整備も大事ですが ( この身体を木材にして ( 仏塔本殿を造営するのが行持...
行 持 下 「 穿却 sen-kyaku 」
- 2020/12/17
- 11:57

正法眼蔵 行 持 下 「 穿却 sen-kyaku 」深夜のあめの声こけをうがつのみならんや巌石 gan-seki の穿却 sen-kyaku するちからもあるべし冬天のゆきの夜は禽獣 kin-zyu もまれなるべしいはんや人煙 zin-en のわれをしるあらんや ( 深夜、雨の声に耳を澄ますと ( 大地を濡らすだけでなく ( 固い石をも貫通するような ( そんな音の力が感じられます ( 冬天雪夜には ( とりや獣も姿が見えません ( 雪の音が...
行 持 下 「 おもひやる 」
- 2020/12/16
- 10:40

正法眼蔵 行 持 下 「 おもひやる 」潙山のそのかみの行持しづかにおもひやるべきなりおもひやるといふはわがいま潙山にすめらんがごとくおもふべし ( 潙山霊祐禅師 「 771~853 」 ( の当時の行いに思いをはせます ( 思いをはせるとは ( 自分が今、潙山に住んで ( 霊祐禅師と共に坐していると ( 威儀を正すことです ( 13世紀に生きられた道元禅師が ( 400年前・9世紀に生きておられた ( 潙...
行 持 下 「 仏宇 butu-u 」
- 2020/12/15
- 09:03

正法眼蔵 行 持 下 「 仏宇 butu-u 」末世の愚人、いたづらに堂閣の結構 ke-ko につかるることなかれ仏祖いまだ堂閣をねがはず自己の眼目いまだあきらめずいたづらに殿堂精藍 dendo-syoran を結構するまたく諸仏に仏宇 butu-u を供養せんとにはあらずおのれが名利 myo-rio の窟宅 ku-taku とせんがためなり ( いたずらに建物の建立に ( 気を向けることは愚かです ( 仏祖は立派な建物を願いません ( 諸仏がやどるの...
- 2020/12/14
- 11:18

お疲れ様です!12月14日 月曜日如何お過ごしでしょうか?あれって言う間に十二月も、中旬でしたさすがに寒くなりました今週も、温かくなされてご健康&ご健勝であられますよう!こころよりお祈り致しておりますッ!....
行 持 下 「 龍象蹴踏 」
- 2020/12/14
- 11:12

正法眼蔵 行 持 下 「 龍象蹴踏 」大潙山 dai-i 大円禅師は百丈 hyaku-zyo の授記 gyu-ki より直に潙山の峭絶 syo-zetu にゆきて鳥獣為伍 i-go して、結草修練す風雪を辞労することなし橡栗充食 syo-ritu zyu-ziki せり ( 潙山霊祐禅師 「 771~853 唐代 」 は ( 百丈懐海禅師 「 749~814 唐代 」 から ( 坐禅の法を受け継つぎます ( その後、険しき潙山の山を坐禅の地に選びます ( 鳥獣を友として草庵を結び...
行 持 下 「 慕 古 」
- 2020/12/11
- 08:26

正法眼蔵 行 持 下 「 慕 古 」長慶 tyo-kei の慧稜 e-ryo 和尚は雪峰下の尊宿 son-syuku なり雪峰と玄沙とに往来して参学すること僅 kin 二十九年なりその年月に、蒲団二十枚を坐破す ( 長慶慧稜禅師 854~932 は ( 雪峰門下の優れた方です ( 雪峰禅師と玄沙禅師のもとで ( ほぼ二十九年学びました ( その年月、坐蒲が押しつぶされ ( 坐蒲を二十枚を更新されましたいまの人の坐禅を愛するあるは長慶をあげ...
行 持 下 「 請 益 」
- 2020/12/10
- 07:57

正法眼蔵 行 持 下 「 請 益 」諸方の玄学のなかに所未決 syoo-miketu あるはかならず師にしたがひて請益 sin-eki するに雪峰和尚いはく備頭陀 bi-zuda にとふべし ( 雪峰禅師は ( 「雪峰山」を坐禅の地に選び ( 玄沙師備禅師も従い ( 多くの修行者が集まりました ( 諸方の修行者の中に ( 坐禅の意味が理解出来ない者があれば ( 必ず師備禅師が寄り添い ( 雪峰禅師に教えを乞いました ( すると雪峰...
行 持 下 「 玄徒臻萃 」
- 2020/12/09
- 11:23

正法眼蔵 行 持 下 「 玄徒臻萃 」つひに象骨山 zo-kotu-zan にのぼりるにおよむですなはち師と同力締構 tei-ko するに玄徒臻萃 gento-sinsui せり師の入室咨決 shi-ketu するに晨昏 zin-kon にかはることなし ( その後、雪峰禅師は ( 象骨山「雪峰山」を坐禅の地に選びます ( 玄沙師備禅師も参加し ( その道場には ( 多くの修行者が集まります ( 師備禅師は常に ( 雪峰禅師を仏道の生きた見本と ( な...
行 持 下 「 達磨、東土に来たらず 」
- 2020/12/08
- 09:01

正法眼蔵 行 持 下 「 達磨、東土に来たらず 」異日 i-zitu 雪峰 召 yo んで曰く「備頭陀、何ぞ徧参 hen-san し去らざる 」師曰く「達磨、東土 to-do に来たらず 二祖、西天 sai-ten に往 yu かず 」 雪峰、之 kore を然 sika りとす ( 別の日、雪峰禅師は ( 師備禅師を呼んで尋ねます ( 小欲を整えるならば ( なぜ、諸方に赴き ( 仏法を求めないのですか ( 師備禅師は答えます ( 達磨大師は中国に来ら...
行 持 下 「 頭陀 zu-da 」
- 2020/12/07
- 11:30

正法眼蔵 行 持 下 「 頭陀 zu-da 」福州 玄沙 gen-sya 宗一大師法名は師備 shi-bi福州 閩県 min-ken の人也姓は謝氏 sya-si なり幼年より垂釣 shi-tyu をこのむ小艇 ko-bune を南台江 nandai-ko にうかめてもろもろの漁者になれきたる ( 福州の玄沙宗一大師 ( 出家の名を師備 ( 玄沙師備禅師 「835-908」 は ( 福州 閩県 min-ken の方です ( 俗姓は謝 sya ( 幼年から釣りを好み ( 小舟を南台江に浮か...
行 持 下 「 生者の滅なき 」
- 2020/12/07
- 00:54

正法眼蔵 行 持 下 「 生者の滅なき 」学道には、これらの小聞小見をならふことなかれ生者の滅なきもあるべし滅者の有思覚なるもあるべきなり ( 一度きりの人生 ( 大事に生きなきゃ ( でもそれって ( 現実の人生の一部分でしかない ( 千年前、そして千年後と ( 途絶えることなく生き続ける部分と ( 百年の寿命の中に生きる部分と ( この心身は共同体として存在してる....
行 持 下 「 既在塔時の行持 」
- 2020/12/05
- 10:39

正法眼蔵 行 持 下 「 既在塔時の行持 」いま四祖には未入塔時の行持あり既在塔時の行持あるなり生者かならず滅ありと見聞するは小見なり滅者は無思覚と知見せるは小聞なり ( 四祖・大医道信禅師 ( 安坐して逝 sei す ( 七十二歳でした ( そして、坐禅のお姿のまま ( 墓塔に安置されます ( その身体は ( もう生きてはいません ( しかし、四祖・大医道信禅師は ( さらに、その身体に働きかけます ...
行 持 下 「 悉皆解脱 」
- 2020/12/04
- 09:06

正法眼蔵 行 持 下 「 悉皆解脱 」しるべし、一切諸法悉皆 si-kai 解脱 ge-datu なり諸法の空なるにあらず諸法の諸法ならざるにあらず悉皆解脱なる諸法なり ( 四祖・大医道信禅師は ( 坐禅の形を用いて ( 何をなされてたのか? ( 前方から未来が ( 後方から過去が ( 坐禅十字の今ここに出会います ( 足下から現実が ( 真上からは精神が ( 坐禅十字の今ここに出会います ( 四者は空でもなく (...
行 持 下 「 儀相 gi-so 生けるが如し 」
- 2020/12/02
- 12:00

正法眼蔵 行 持 下 「 儀相 gi-so 生けるが如し 」寿七十有二本山に塔をたつ明年四月八日、塔の戸故 yue 無くして自ら開く儀相 gi-so 生けるが如し爾後sono-noti 門人あえて復閉じず ( 四祖・大医道信禅師 ( 安坐して逝 sei す ( 七十二歳でした ( 禅師が住した破頭山に ( 墓塔が建てられます ( 明くる年の四月八日 ( 誰も開けてないのに ( その扉は開いていました ( 中を見ると ( そのお姿は威...
行 持 下 「 安坐して逝 sei す 」
- 2020/12/01
- 09:06

正法眼蔵 行 持 下 「 安坐して逝 sei す 」高宗 ko-so の永徽辛亥 eiki-kanotoiの歳 tosi 閏 uru 九月四日たちまちに門人に垂誡 sui-kai して曰く「 一切諸法は、 ことどとく皆 解脱なり 汝等 各自 護念して 未来に流化 ruke すべし 」言ひおわりて安坐して逝 sei す ( 唐の高宗皇帝の代 ( 永徽 eiki 二年 ( (651年) 九月四日 ( 大医道信禅師は急遽 ( 門人達に集まってもらいます ( 「 坐禅の構えで ...